完全溶接ボールバルブ
完全溶接式ボールバルブは、漏れのない性能が最も重要となる用途において設計された、流体制御技術における高度なソリューションです。このバルブは溶接構造のボディを備えており、従来のボルト締め構造に伴う漏洩経路を排除します。中心部の流路を備えた球状のコア部品であるボールは、バルブボディ内で回転して流量を制御します。バルブが開位置になると、流路がパイプラインと一致して制限のない流量が可能になります。閉位置に回転させると、ボールが特別に設計されたシートに対して密閉性の高いシールを形成します。完全溶接構造は、すべてのボディ部品を精密な溶接技術で接合し、単一で頑丈なユニットを作り出します。これらのバルブは通常、極端な圧力や温度に耐えるために、炭素鋼、ステンレス鋼、または特殊合金などの高品位材料から製造されます。この設計には、高温用途に適した金属対金属シート、中程度の条件下で密閉性を高めるソフトシートといった高度なシール技術が組み込まれています。現代の完全溶接式ボールバルブには、大型サイズにおいて取付軸(トゥニオン)付きボールを採用しているものが多く、操作トルクを低減し、シートの摩耗を最小限に抑えるよう設計されています。